2014年10月10日金曜日

アマ修斗 9/28 アマチュア福岡大会 大会レポート

九州で選手権以外のアマチュア修斗が開催されるのは数年ぶりとなりました。
地元北九州のオフィシャルクラブ「パーソナルスタイルス」と中四国でプロ興行を開催する「Torao Nation State」との合同開催で実現した今大会は、ルーキートーナメントと闘裸男寝試合(トラオ・ネジアイ:グラップリングトーナメント)が実施されました。

九州と言えば福岡歯科大学でリングの試合が定番となっていますが、今回の会場はパラエストラ北九州が練習でも使用している遠賀町武道場。小倉から少し離れた郊外にある公共の武道場です。出場者数はルーキートーナメントが19名、寝試合が9名とやや少なめに感じるものの、大会内容的には次回への期待感が大きく膨らむ熱い試合の連続となりました。


ルーキートーナメントのフライ級は、パーソナルスタイルスの澤岡選手と有永道場の西村選手との1試合決勝となり、試合は両者譲らず延長へ。開始早々いきなり澤岡選手がパンチでラッシュ。延長15秒でTKO勝ちしました。

バンタム級は土居選手(TKエスぺランサ)の活躍が期待されるも負傷欠場。
1回戦を竹國選手(BURST)の的確な打撃と組技に手こずりながら2-1で制した老野選手(パーソナルスタイルス)、決勝では緊張もほぐれたか打撃組技共にアグレッシブな動きを見せ、井地選手(イクス)を相手に1Rで1本勝ちを収め優勝。

フェザー級は7名出場。この階級は打撃対組技の構図がはっきりした展開に。1回戦を57秒のTKOで大迫選手(赤崎道場A-SPIRIT)を下した岡本選手(T-REX JIUJITSU ACADEMY)。2回戦はこれもまた乱打戦で富田選手(総合格闘技道場STEAM)を2-1で破った劉選手(赤崎道場A-SPIRIT)が相手。この試合も打撃戦の末にTKOで岡本選手が勝利。一方この決勝戦を対する山では組技の展開が。1回戦を山口選手(パーソナルスタイルス)に2-1で競り勝ち、シードの野尻選手(赤崎道場A-SPIRIT)をⅤクロスアームロックで仕留めた浅利選手(BURST)が決勝に。結果はしっかり倒して寝技に持ち込んだ浅利選手が1R腕ひしぎ十字でフェザー級優勝を決めました。

ライト級は蛭崎選手(パーソナルスタイルス)欠場の為3名に。1回戦を山川選手(赤崎道場A-SPIRIT)からきっちり腕十字で1本勝ちした武本選手(パーソナルスタイルス)の相手は、すでに他リングで実績のある松本選手(覚信塾)。慣れない防具とルールに畳という条件も有ってか、武本選手の動きが上回り0-3でライト級は武本選手が優勝。
ウエルター級も2名参加で1試合決勝。柴田選手(TKエスぺランサ)が軽快に打撃を繰り出すも、寝技で勝った木村選手(nico mma dojo)が2Rに肩固めで1本勝ちし優勝。

9月7日に小田原FF内でもTORAO EAST JAMとして開催され、広がりを見せているグラップリングトーナメントの「寝試合」が今大会でも開催。九州在住のプロ選手が多数出場するという大きな盛り上がりを見せました。

バンダム級はプロシューターSHOTAこと近藤翔太(STEAM)が出場。1回戦では全日本出場が決まっている中園選手(赤崎道場A-SPIRIT)が川口選手(パーソナルスタイルス)を0-3で破り決勝でこの両者が対決。久々の試合でアグレッシブさの欠ける近藤選手、中園選手も思い切った展開に挑むことなく1-0で近藤選手が優勝しました。

フェザー級はプロシューター同士の一騎打ち決勝。春のFORCE02でプロデビューした椙山選手(STEAM)の相手は、足関バカことプロシューターの北島進(チーム・レッグロック)。誰しもの期待に応える30秒ヒールホールドで1本勝ち優勝。

ウエルター級はプロシューターの溝口直右(パラエストラ北九州)が負傷欠場したものの、豪華で見応えのあるトーナメントとなりました。1回戦から原田惟紘(パラエストラ北九州)と結城大樹(9’s MMA)のプロシューター同士の対戦。怪我でのブランクを感じさせない動きで、2013年新人王戦準優勝の結城選手からスリーパーで1本勝ちすると、決勝でも同門の出田選手(パラエストラ北九州)からまたもスリーパーで1本勝ちし、見事な優勝で大会を締めくくりました。

このトーナメント出場のSHOTA、北島進、溝口直右、結城大樹は11月9日開催のプロ修斗興行「闘裸男14」に出場が決定しています。こうしてプロシューターがアマ大会に出場する姿勢に、自らが地元九州を盛り上げて行こうとする選手としての熱い想いを感じ取りました。

今大会の共催であり、地元オフィシャルクラブのパーソナルスタイルス大山和彦代表は「実際に主催者の立場として感じたのは、試合数こそ少なかったが、良い試合が沢山あったのではと感じている。個人的なこととなるが、会場の手配等苦労した部分もあったが、関係者の皆様の尽力もあり、無事に終えることができた。この場を借りて感謝の意を表したい。これを機にルーキートーナメントのみならず、様々な大会を開催して格闘技の普及に尽力し、更には九州から多数のプロシューターが誕生してくれることを期待したい。」と語っています。

地方には格闘技を取り巻くそれぞれの土壌と環境があると改めて感じました。
11月には福岡でプロ修斗興行が予定されていますが、当初予定していた会場から予約取り消しになってしまったことでも、その一端が伺えると思います。
それでもあえて「修斗を選んだ理由」が、今大会に出場した選手にはあるのだと思いました。

0 件のコメント:

コメントを投稿