2014年8月9日土曜日

アマ修斗 8/3 山口新人戦T&ワンマッチ 大会レポート

[大会名]SHOOTO CHALLENGE YAMAGUCHI 01
[主催]毛利道場
[認定]JSA(アマチュア修斗のみ)
[日時]2014年8月3日(日)
[場所]山口県防府市/防府市武道館

2008年以来ほぼ毎年、山口フリーファイトや山口オープントーナメントなどのアマチュア修斗・山口大会を開催してきたが、試合経験の少ない選手も参加して欲しいとの願いを込めて、今回から「SHOOTO CHALLENGE YAMAGUCHI」という大会名を冠することに決めた。

今回は、アマ修斗は新人戦トーナメントとワンマッチの2部門での開催とした。

近県及び近い日程で格闘技大会が開催されたこともあり、残念ながら申込者数は少なく、
今大会でのアマチュア修斗の試合は新人戦トーナメントが4試合、ワンマッチが1試合の、全5試合だった。

第1試合は新人戦トーナメント・ウェルター級の1回戦。
17歳の富島 政徳(山口/CHANGE)が32歳の福田 豊明(山口/毛利道場)と対戦。
序盤は富島が打撃で押す。福田が寝技に持ち込んでバックを奪いかけるも、足のフックが甘く、上を取り返される。
スタンドの攻防に戻り、首相撲から富島の膝が何発も福田の頭部やボディにヒット。
嫌がった福田は引き込んだものの、攻め手を欠き、逆にマウントを奪われてしまう。
3-0で富島の判定勝ち。

第5試合は新人戦トーナメント・フェザー級の決勝戦。
空手道場の師範であり、43歳にしてアマ修斗に初挑戦の岡 誠(山口/Team Oka)に対して、
岡本 瞬(福岡/9's MMA)がローキックを何度もヒットさせる。
岡もサウスポーに変化して、ローキックやロングフックで反撃する。
お互いのパンチの攻防から距離が詰まり、岡本が両脇を差してテイクダウン。サイドへ。
岡本は上四方からアームロックのチャンスを窺う。岡は何とか立ち上がろうとするものの、岡本は押し込んでマウントを奪取。上から三角締めを狙ったが、これは体勢が十分ではなく、岡に上を取られたところで1Rが終了。
2R開始早々、岡本はタックルからテイクダウン狙い。岡は懸命に防御するも、
岡本はスタンドバックの状態から横に振ってテイクダウン、マウント。
腕十字のアタックからオモプラッタ、三角締め、最後は再び腕十字に変化して、
2R 1'36" テクニカル一本勝ちを収めた。

第6試合は新人戦トーナメント・ライト級の決勝戦。
試合開始早々、倉信 洋一郎(山口/毛利道場)のアウトローが何発かヒットするが、
河本 弘史(山口/長州総合格闘技クラブ)も縦拳の左ジャブをクリーンヒットさせる。
河本がタックルでテイクダウン。しかし、上下とも攻め手がなく、ブレイク。
スタンドでパンチが交錯するところ、河本が再びタックルで持ち上げてテイクダウン。
倉信はフロントスリーパーホールドを狙うが、掛かりが浅く、首を抜かれて1R終了。
2R、パンチの攻防から組みに。もつれた状態から河本が上になるも、倉信は下から三角締めを狙う。
河本がリフトしてブレイク。
再開後、倉信はスタンドバックから横に振ってテイクダウン。
マウントから肩固めを狙ったものの極まらず、ブリッジで上を取り返されて2R終了。
判定は、ジャッジ1名が倉信を支持、他の2名はドロー。
2分間の延長Rへ。
倉信は打撃でプレッシャーをかける。河本は疲れたか、手が出なくなり、下がる。
レフェリーから口頭注意を受けた河本は気力を振り絞ってロングフックをヒットさせる。
タックルに来た河本を倉信はがぶり、フロントスリーパーホールド。首を抜かれたものの、
腕十字に変化して、延長R 1'45" 倉信がテクニカル一本勝ち。
※最後まで諦めなかった姿勢が評価され、倉信が今大会のアマチュア修斗部門のMVPに選ばれた。

第7試合は新人戦トーナメント・ウェルター級の決勝戦。
松塚 弘樹(山口/毛利道場)は182cm、富島 政徳(山口/CHANGE)は176cmと、長身の2人による対戦となった。
パンチの交錯から組みの展開に。タックル気味に松塚が上になるが、富島は首に腕を巻き付けて凌ごうとする。
松塚が首を抜いてマウント。
富島が起き上がろうとするところ、松塚はバックに回り、1R 2'03" スリーパーホールドで一本勝ちを収めた。

第11試合はワンマッチ・バンタム級の3分2R。
中園 将生(福岡/赤崎道場 A-SPIRIT)は今年の九州選手権で優勝した17歳。ここですっきり勝って、
10/12の全日本選手権への弾みとしたいところ。
対する原 猛司(山口/毛利道場)は36歳。アマ修斗戦績2勝は、KOと一本勝ち。
他の団体のプロのリングでプロシューターと対戦して接戦を演じた経験を持つ。
試合開始早々、中園が前足でのミドルから後ろ回し蹴りへと繋ぐ。原は右ストレートで迎え撃つ。
中園が再び後ろ回し蹴りを出したところで原が距離を詰めてテイクダウン、上になる。
しかし、中園の下からのガードワークが巧く、原はパスできない。逆に、下からの仕掛けへの対処に追われる。
中園がデラヒーバ的な動きからバックを奪うが、体勢が十分ではない。
原は中園を前に落とそうとするとともに、変則的なニンジャチョークを狙う。
原が上を取ったところで1R終了。
2R、中園のアウトローに合わせて原が右ストレート。押し倒すような形になるが、中園は素早く立ち上がる。
互いに牽制するところ、原が一気にタックルでテイクダウン。しかし、そこから攻めきれない。
隙を見て立ち上がろうとする中園に原はチキンウィングアームロックを仕掛けるが、中園も切り返す。
そのまま上下が目まぐるしく入れ替わる展開で、試合終了。
判定は、ジャッジ1名が原を支持したものの、ドローに終わった。

今大会では、修斗公式戦ではないが、旧・修斗グラップリングルールを使用した
第4回一心杯グラップリングトーナメントも開催された。
その中でもウェルター級は、プロシューターの結城 大樹(福岡/9's MMA)、小田 光二(山口/SHOOTO GYM BLOOM)、VTJ 5thに出場した摩嶋 一整(山口/毛利道場)らのほか、
トップアマ選手たちが出場し、レベルの高い攻防を展開した。
観戦していた佐藤ルミナアマチュア修斗委員長も「これ、金を取れるんじゃない?」と漏らしていた。
最終的に、摩嶋がプロシューター2人を判定で連破し、優勝を決めた。

大会終了後、佐藤ルミナ委員長によるセミナーが開催された。
体の捌き方、打投極の繋ぎの動き、得意の足関節など、
参加者たちは山口県を初めて訪れたルミナ選手の指導に熱心に耳を傾けていた。
セミナー後は、ルミナ選手に記念写真やサインを求める姿も見受けられた。

上述のように、残念ながら今大会には出場者が少なかった。
選手権(地区予選)に比べると、当然ながらさほどレベルの高くない試合展開もあったが、
出場選手たちのアグレッシブな気持ちは出ているように感じた。

他の団体や組織の主催大会もあり、
競技人口がそう多くない地域でアマ修斗の大会に選手を集めるのは難しい。
それでも、山口県に修斗が普及するよう、
或いは山口県や近隣の選手たちにアマ修斗の舞台を提供できるよう、
微力ではあるが今後も尽力していきたいと思う。

出場してくれた選手の皆さんと大会運営にご協力いただいた関係各位に、
心から御礼申し上げます。


毛利道場 村井 貴史

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